UBシナリオ作成講座 ================== ホットスタートのスゝメ ----------------------  オンラインセッションではオフラインのそれよりも時間がかかりがちです。 そのため、打ち合わせの場面などを前もってMLで流す、GMの説明で終わらせる など簡単に終わらせて、最初のイベントから始めるのがよいでしょう。  UBは事前に行った準備や調査を判定の直前に「していたこと」として特徴に 取り込めるシステムであるため、ホットスタートには向いているシステムだと 思います。  また、語り部にはメーリングリストや公開ログのチャット、wikiがあるので、 事前準備は楽だと思います。  では、これからはホットスタートシナリオについて細かい解説をしましょう。 「君たちはチームである」 ========================  PCは既に何らかの理由でチームを組んでいます。この方法を使えば既に何か 事件などに首を突っ込んでいるという状態も簡単に設定できるので、PC同士が 意気投合したりするなどして合流する手間暇などを大幅に軽減できます。  物足りない場合、どうしてそのPCがその出来事に巻き込まれたかを補完する EPや小説、セッションを行うということができるでしょう。つまり、シナリオ フックも同時に作成できる手法なのです。  では、UB世界で作られうるチームの形態について例を挙げましょう。 フィクサーの手配 ----------------  フィクサーはサイバーパンク風世界での良いデウス・エクス・マキナです。 フィクサーは企業や犯罪組織など様々な組織や人から外注される依頼を請け、 それをこなすためにその道のプロを集めます。  PCは人材派遣のデータベースやフィクサーの個人的なコネクションにより、 仕事に使える人物として選ばれ、チームを組んでいるわけです。  このタイプのチームでは、たとえばプロの殺し屋とストリートキッズという ような、PCが普段生活している日常の違いを表現の味付けにできるでしょう。  フィクサーからのシナリオを作る場合、フィクサー本人をでしゃばらせては いけません。フィクサーの出番はPCが行った判定での演出([人]属性判定で 成功したらフィクサーが情報を持ってきてくれた)程度に留めておくのが無難 でしょう。 全員同じ組織 ------------  PCが全員同じ組織に所属しており、任務のためにチームを組むといういわば フィクサータイプの変形です。警官の相棒〈バディ〉もの、ヤクザ同士の抗争 などが考えられます。  このシナリオタイプではPCの組織に対する態度や立ち位置を表現の味付けに できるでしょう。  また、上から[人]属性の技能によって調査を中止するよう圧力がかかる、 かつての友を殺せと命令されるなども定番のイベントでしょう。 居合わせた人々 --------------  火災の起こった船やテロリストに襲撃された建物で、偶然居合わせた人々が 団結して脱出を試みるというシナリオタイプです。  次々と起こるトラブルの中、一つの目的に向かって突き進むということで、 ボディガードと殺し屋など、普段は相成れないPC同士が共闘するという流れも 割と自然なものになると思われます。 「ではお仕事とまいりますか」 ============================  さて、導入ができたなら次はイベントです。 クリティカルな判定を数回行う ----------------------------  必ず成功するような判定は雰囲気がだれてしまうため、ここで成功しないと いけない、成功すれば有利になるという判定値が高い判定を二、三回行うのが、 セッションにメリハリをつけたままクライマックスへなだれ込むコツでしょう。  基本的に技能+2を目標判定値にすれば余力消費のリスクを考慮に入る判定を 行うことができます。  また、時間に余裕がある場合の技術ですが、技能値15の[体]技能を持った PCが凡百のチンピラと戦う場合は、判定するまでもなく勝利したということに して勝利の演出をさせるというのも手です。 次に続ける ----------  判定に勝利することにより、PCが次の判定から使える特徴を一つ得るなどの 次に活かされる判定というものも判定の意味がより大きくなり、判定の重みを 増す方法として使えます。もちろん、特徴の出しすぎはほどよい緊張感を削ぎ ますが、クライマックスまでに一つ程度残るのを目安にすればよいでしょう。 シナリオフック ============== .rg ModernMission